一流のススメ~イチローの作文に思う
あなたの夢は、何であろうか?
このことを考えたとき、以前に読んだ、ある本のことを思い出したので、
少し引用しよう。
大リーグ・シアトルマリナーズのイチロー選手の文章である。(1)
夢
第六学年二組 鈴木 一朗
ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。
そのためには、中学、高校で全国大会へ出て、
活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、
練習が必要です。ぼくは、その練習にはじしんがあります。
あなたは、これを読んでどう感じただろうか?
そうか、「プロ野球選手になりたいのか」と思ったに違いない。
しかし、よく読んでほしい。
私も、最初に読んだとき、「ふ~ん、良い選手に、なってみたいのだな」
とだけ思っていた。
甘い、甘い。
「○○になりたい」では駄目なのである。目標設定が低いと思う。
「『一流の』○○になりたい」と思わなくては、駄目なのである。
「○○になりたい」に、ただ、「一流の」を付ければいいだけである。
そして、その瞬間から、あなたの目付きが、変わってくるだろう。
(1)鈴木宣之:『父と息子 イチローと私の二十一年』(二見書房, 1995)