星が降ってきた
嘘だと思っていた――。
私の住む大阪府交野市星田に、
「北斗七星が降臨した」、という伝説が伝わっているのは――。
好条件に恵まれ、彗星が見えたため、
「降ってきた」、と誤解されて伝わった伝説か、と思っていた。
弘仁年間に、交野市内の獅子窟寺で修行していた
弘法大師の作ったお話か、とも思っていた。
決定的な資料を、去年、入手した。
回覧板に挟まっていた小冊子に載っていたのだ。
星田神社と星田妙見宮の出している小冊子。
何とペルセウス座流星群と関係があったのだ。
本当に降ってきた(かもしれない)。
『北斗七星降臨伝説とペルセウス座流星群』と題された、次のような記事だ(*)。
妙見宮の縁起では、この隕石落下は平安時代
弘仁七年(八一七)とされていますが、ここに
落ちてきた隕石とは、どの星のかけらだったのでしょう。
彗星捜索家の木内鶴彦氏は、これをスイフト・
タットル彗星のかけらであるといいます。
毎年八月十二日をピークに、七月二三日から
八月二〇日にかけて出現するペルセウス座流星群
の母彗星であるスイフト・タットル彗星は
一三五年の周期で太陽の周りを回ります。
近年最も接近したのが一九九二年であります。
この彗星が八一七年の北斗七星の見える方向から、
落ちてきたと推測されます。
本当だった(かもしれない)……。
星田妙見宮の星降り祭は、毎年、7月23日に行われている。
(*)『星の郷の鎮守3号』、星田神社・星田妙見宮、2008年。
投稿者 : 城田 博樹 | 投稿日時 : 2009.06.26 20:04