提言
「柳生新陰流」という武術の流派がある。 「柳生新陰流」では、自分のまわりで起こることは、 全て自分の「影」だと考えるという。 何か自分にとって不都合なことが起こったとしよう。 そんな時、誰もが他人のせいにしがちであろう。 しかし、よくよく不都合…
こんな光景に出くわした。 選挙カーが、二台、道路ですれ違ったのだ。 「何と言うだろう?」 バイクの速度を少し緩めて、聞き耳を立ててみた。 すれ違うとき、「ともに健闘いたしましょう!」と言ったのだ。 映画プロデューサー志望の方々、 現在、映画プロ…
四月。 K.H.さんが、こんなことを聞いてきた。 「S君、忘年会の積み立てするか?」 「しません」 何回も聞いてきそうだったので、 次に聞いてきたときに、こうキレてやろうと思った。 「四月から、忘年会、忘年会って、 言わないでくださいよ!」 話は変わっ…
私が、バレーボールをしていたことは、 以前、ここで述べた。 (「<豪州日記> Vol.3 自分だけの事をする」、2007年1月10日) バレーボールでは、<お見合い>が禁止だ。 バレーボールでは、 二人のプレイヤーがボールを譲り合って、 隣のプレイヤーとの間にボー…
風薫る季節・五月に、こんな仕事が舞い込んだ。 クライアントのUさんの転居届だった。 「風薫る季節になりました…」という文で始まる、 はがきでの転居のお知らせだ。 その頃、私は、ある印刷会社のデザイン室で働いていた。 阪神・淡路大震災のあった1995年…
それは、高校入試の願書提出の頃だった。 志望校の同じ生徒が、8人、連れ立って、 大阪府立K高校へ、願書を提出しに行った。 郵送での願書提出は不可とされていた。 少し道に迷ったのだが、志望校へたどり着くことができた。 校庭には、ソフトボールをする上…
あなたの夢は何であろうか? たぶん、それはかなわないだろう。 究極の目標を「夢」と考えているからだ。 書店には、「夢」という名の付いた手帳法本、 「夢」という名の付いた勉強法本が溢れているにもかかわらず、 新年度、早々、何、縁起悪いこと言うのだ…
学生の頃、体育の授業で「サッカー」をとっていたことがある。 ドイツ留学から帰って来たばかりという、その講師の サッカーに対する認識はこなれていて、 <オフサイド>というルールを「女々しいことはしない」 と説明していた。 「日本のサッカーは直線的だ…
太極拳を習っていたことがある。 太極拳教室にいたのだ。 太極拳の中でも、二十四式太極拳というものを習っていた。 1年経って、先生と同じように一通りの動きができるようになった。 近くの体育館で開かれる太極拳大会に見学にも行ったりして、 身に付けた…
1999年までの1月15日は、 それは、それは、静かな成人の日だった。 正月休みから少し経ってからの 今年の自分の来し方を軌道修正する、 非常にいい休日となっていた。 新年早々働いた体を休める、 いい機会にもなっていた。 1月15日は世間に漂う空気も静まり…
野口先生の『「超」文章法』を読んだだろうか? 野口悠紀雄先生の「さらなる」という言葉への 嫌悪感はすさまじく、 右のリストにある言葉で私がとくに目の敵にしているの は、「さらなる」だ。「一層の」という意味で使われてい るのだが、これは誤用である…
前回同様、キャンパス誌づくりの話。 学生時代に、キャンパス誌を作っていたことは、 書いた。(『青が違う~「晴れた沖縄・青い海」』、2007年3月6日) 私は、アートディレクターを務めていた。 3年の終わりに、新人アートディレクターに業務の引継ぎをした。…
私は、学生時代、 キャンパス誌を編集する団体に入っていた。 3年のときだった。 1年間に発売する5冊を、全体の統率もしつつ、 私自身も一つ、表紙のイラストを描くということを企画した。 5人競作の表紙イラストだ。 夏に発売する雑誌には、私がイラストを…
学生時代、茨城県つくば市のケーブルテレビ局で、 アルバイトのようなことをやっていたことがある。 正確に言えば、アルバイトではない。 ややこしいので、ここでは、アルバイトだった ということにしておこう。 もう20年くらい前だったろう。 ちょうど、NHK…
あなたは、「どこにでも行ける」だろうか? 私は、バイクで移動するとき、気合いが抜けるので、 何とかしなければならない――と日頃から、思っていた。 <普通の人のように>は、バイクに乗れなかったのだ。 つまり、バイクでは、<どこにでも>、行けなかったの…
先日、清水寺へ行った。 清水の舞台から、下を覗いてみた。 <怖い>と思った。 世界大百科事典には次のようにある。 また有名な本堂の舞台は、観音に願をかけて その結願の日に、この舞台から堂下へ身を投げる と、所願成就ならばけがなく、否ならば死して 成…
私が通っていた美術研究所で、 ある日、<いろいろな色をたくさん作る>という課題が出た。 一人、断トツに早く仕上げた生徒がいた。 先生は聞いた。 「えらい早く仕上げたなぁー、 一体、どういう風にやったの?」 その生徒は、大胆にも、こう答えた―― 「<楽…
京都に限定すれば、答えることができる。 結論から言えば、 「京都御所秋季一般公開が終わった、次の日から」だ。 去年、京都御所に行った印象で、 これで秋が終わりで、冬がはじまりだ ――と思ったのだ。 そう実感した。 2006年の京都御所秋季一般公開は11月…
これ…書きたくないのだけれど……。 でも書きます。 K君が、ある日、私を評して、こんなことを言った。 「Sさん(私のことである)、 ナイスっすよ~! イケてるっすよ~! 知的な感じで、第一印象、OKっすよ!」 「そう?」 私は少しいい気になってしまった。 …
先週、父に、こんなことを聞かれた。 「地デジ、地デジって言ってるけど、デジタルって、 一体、なんやねん?」 その質問に、 「デジタルっていうのは、0と1だけで表わされる世界で……」 と、ありきたりの答えしかできない私がいた。 こんな説明で、70を過ぎ…
「なんだろう?」 前々から気になっていた。 電車の中で、ある広告を見るたびに思っていた。 煙草の広告の下段にある、異様に大きな文字の注釈だ。 白地にかなり大きなポイント数の文字で記されている。 とある雑誌の中央の、見開き広告のページには、 次の…
私には以前から悩みがある。 アクセント違いのパソコン用語を、実感として理解できないのだ。 アクセント違いで発音される英語の意味を、瞬時に掴めない。 ある会社の経営企画室長が、 「プ《ロ》バイダが…、プ《ロ》バイダに…(《 》内にアクセントが来る)…
今日は甥のことについて書いてみようと思う。 妹の息子・裕章は、当時、小学4年生。 お正月に、こんな会話をした。 「おじさん、コマを手に乗せれる?」 「うん、乗せれるよ」 「やってみて」 その時、私は37歳だ。 小学生のころ以来なので、一瞬(できるか…
あなたの夢は、何であろうか? このことを考えたとき、以前に読んだ、ある本のことを思い出したので、 少し引用しよう。 大リーグ・シアトルマリナーズのイチロー選手の文章である。(1) 夢 第六学年二組 鈴木 一朗 ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になること…
最近、あなたは彼女と上手く行っているだろうか? もし、次に挙げるような言葉を使っているとしたら、 彼女との関係を少し考えてみる必要があると思う。 (例1)「あいつ」(第3者に、あなたのことを、こう言っているのである) (例2)「必死!」(あなたが…