映画『日刊がんば新聞』(丹下先生現る)
小学校の体育館。
大勢の人々が避難している。
薄暗い。
ある一角(段ボールで区分けしている)に、
『日刊がんば新聞』の「編集室」がある。
行恵と智絵美と和歌子が話し合っている。
行恵「夜に走っている“回送バス”って、
怖くない?」
智絵美「乗客が誰もいないバスでしょ?」
和歌子「怖い」
行恵「それはそうと、職員室のコピー機を
使わせてくれることになって良かったネ」
和歌子「手書きの張り紙新聞の限界だったものね」
智絵美「用紙代、誰が出してくれるの?」
行恵「先生たちが、カンパしてくれるんだって!」
和歌子「あ、丹下先生だ」
智絵美「丹下がこっちに向かって来る」
丹下「誰の許可をもらって、こんなことしてるんだ?!」
行恵「担任の先生です」
丹下「明日から、俺が、お前らの担任だ!」
三人「えーっ! 困る!」
丹下「こんなもの!
こんなもの!」
と言いながら、
編集室を壊し始める――。
和歌子「きゃー、やめて」
智絵美「私たちの編集室を壊さないで」
行恵「夜の“回送バス”より、怖い!」
智絵美「三人、同時に言ったら、効果あるかな?」
和歌子「言ってみよう」
三人「せーの、きゃあー!」
丹下「こんなもの!」と言って、まだ壊している――。
行恵、智絵美、和歌子「効果ないし!」
投稿者 : 城田 博樹